症例で学ぶ高次脳機能障害 病巣部位からのアプローチ 鈴木匡子
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高次脳機能障害について机上で理解できても、なぜだか臨床ではよく分からないというあなたに必見の書籍です。
机上は障害の知識をつけることはできても、障害が生活場面でどのような症状として出ているか? は簡単にわかりにくいものです。
臨床に出てから私は「橋本圭司」先生の本で、高次脳機能障害の全体をつかみ、検査のマニュアルを徹底的に読み、障害の知識と臨床で出会う症状とをすり合わせました。
…が、この本にもう少し早く出会っていれば、もっと早く楽に現在の臨床スキルを手に入れることができました。
患者様の何を診れば・どんな検査をしたらいいか? 症状から病巣を予測できるようになりたい。高次脳機能のメカニズムを知りたい。
そんなあなたは是非この本を手に取って読むことをお勧めします。
内容
生活場面で見られる症状から障害を疑い、必要な検査を実施し、その結果と病巣で裏付ける流れの内容になっています。
高次脳機能障害の症例において実際の診察プロセスを再現し、診断に至る思考、適切な検査の選択実施、その結果を解釈して症状診断に至る流れを丁寧に解説。どの部位の病巣でどのような高次脳機能障害が出現しやすいかがわかる。
(TRC MARC)
上の概要に書いてある通り、臨床で療法士が考え実施する流れで書かれてます。
知識を増やすための専門書は多いですが、どんなにやさしい内容で書かれていても臨床につながりにくい印象があります。しかし、この本は臨床で療法士が実施する流れで書かれたあるため、症状に当てはまりさえすれば、その都度、参考にしやすいです。
この本の惜しいところは、リハビリ実施後の再検査結果でどのように変化したかの経過は書かれていますが、生活場面でどうなったかが書かれていません。
そもそも、この本の売りは「実際の診察プロセスを再現し、診断に至る思考、適切な検査の選択実施、その結果を解釈して症状診断に至る流れを丁寧に解説」です。
生活場面でどうなったか? は気になるところではありますが、機能の向上は人それぞれなので、一冊の本にまとめるのは難しいのかもしれませんし、そこは私やあなたが経験として蓄積していくべき所です。
経験が知識として体系的に蓄積され、応用・予後予測として使えるようになるために、症状から仮説・検証を丁寧に解説してあり、療法士思考のテンプレート(基礎固め)になる内容です。
特徴、価格など
脳画像や患者様の書いた絵や文字がたくさん載っていてリアルです。また、高次脳機能のメカニズムを文章だけでなく脳のイラストと矢印などで説明してあり、読むのが苦手な人でも理解しやすいような工夫してあります。
学生さんや新人さんはそれらと臨床での症状を比較し、検討することできます。また、症例検討用の資料を作成する方にも参考になります。
7,776円(税抜)A4サイズでおよそ300ページです。やや高め価格ですが、専門書としては標準的です。
5段階評価
難易度 ★★★★☆
おすすめ度 ★★★★☆
総合評価 ★★★★☆
症例で学ぶ高次脳機能障害 病巣部位からのアプローチ 鈴木匡子
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