歯科医、歯科衛生士とリハビリの連携

第21回日本摂食嚥下リハビリテーション学会~広がりゆくリハビリテーションニーズの中で摂食嚥下を考える~の内容で気になった所、言語聴覚士としてお知らせしたいことを紹介します。

教育講演 在宅歯科医療におけるケア・リハビリテーション

菅 武雄(鶴見大学 歯学部 高齢者歯科学講座)先生に「食べられる口」を創るケアとして歯科医はどのように患者様に介入に、他職種と連携をしているかを講演していただきました。

急性期からの紹介

近年、急性期から経口摂取・栄養摂取が難しいというような内容のまま、「後は頼みます」といった紹介を受けることがある。

菅 武雄

会場は笑いが起きていましたが「笑えません」と先生はおっしゃられました。地域包括ケアが進むことで急性期から直接地域へ帰られる患者様は増えていくと思います。連携が不十分であると間違いなく地域へしわ寄せがきます。その典型であると感じます。

超高齢社会における患者の典型像

  1. 有病率が高い
  2. 通院困難・セルフケア困難
  3. 口から食べることが困難

2,3に対し在宅歯科医療という「手段」で対応

菅 武雄

地域のケアマネ(元歯科衛生士)から「口からのアプローチが必要」と依頼を受け、引きこもっている利用者さんが活動的になった事例を挙げておられました。

事例を通し言語聴覚士として「食べる」ことが生活の質の向上の一端を担っていると改めて感じました。一方で理学療法士、作業療法士、言語聴覚士は社会資源としての地域配置が少ない現状があります。

特に言語聴覚士は絶対数の不足が重なり、地域との連携不十分となりやすい状況であるため次につなげる視点を常にもって介入していかなければなりません。連携パス、サマリーなど様々な書類で連携を図りますが、経験としてケアマネ、連携先と直接会って、または適宜電話で相談することが一番効率よく伝わる実感があります。

「食べられる口」を創るケア

  • 口腔衛生、口腔機能、口腔環境
  • 歯科医、歯科衛生士が口腔ケアを行えば、口を開けなくて困っていた患者様が、口を開けてくれる。
  • その一環としての口腔管理としての吸引がある。歯科衛生士は両手を使う必要がある。患者様が痛みを伴わず、実施者も勘に頼らなくてもできる吸引術式を考案した。
  • 考案したその術式が、教科書に載るようになった。歯科衛生士の養成学校では指導している。

菅 武雄

この手技とその方法をみて非常に驚きました。数年前から法律上、言語聴覚士も吸引を行ってよくなり、外部の研修をうけ、現在経験もあり吸引が下手だとは思いませんが、より安全で、両手がつかえ、患者様も痛みを伴わない、口をほとんど開けなくても吸引を実施できる、なによりこの方法を使えば誰でもできるところに魅力を感じます。

歯科医、歯科衛生士を敵視するつもりは全くありませんが、「食べることをどうにかする」ニーズは言語聴覚士にあると感じていました。しかし、今回の講演を聞いて、患者様のニーズを満たすことができるのは、「食べる」前の段階、「食べられる口」を創れる職種だと改めて思い、同時に言語聴覚士として危機感をえました。言語聴覚士も「食べられる口」を訓練では作れるように機能的な角度から行っていますが、物理的に環境そのものを改善させる技術も必要です。

ともに高めあう関係を築いていくために、他職種に負けない技術力を備えていく必要があると思います。今回受講しモチベーションが上がりました。

youtubeに今回の講演とは異なりますが、吸引についての動画がありましたので紹介します。1分30秒のあたりが吸引の術式の紹介です。

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