学生さんとのやり取りの内容を紹介します。社会の厳しさ感じます。
相談してきた学生さん
相談した経緯
3年次で実習が終了した4年生。現在(8月11日現在)、卒業研究と国家試験の対策を行っている。就職時には実習を終えて1年以上経ってしまっているため、周りや患者様に迷惑をかけてしまいそうで怖い。ブランクを埋めるための行動を起こしたいと思っている。何をすべきか分からず行き詰っていたため相談した。今後も1人のSTとして育っていきたい。
学生さんの自己分析
出来ること
- 積極的に行動すること
- ボランティアにどんどん参加して自分の考えを持つこと
- ST学生に必要な基本的知識(本当に基本的なことです)
- 元気さ
- SLTAやディサースリア検査といった基本的な検査手技と分析
苦手なこと
- 患者さんの全体像を把握して総合的な評価を行うこと←特に
- 重度の患者様へのリハビリ、威圧的な人との関わり
- 嚥下評価をすること
- パワーポイントを作成すること
- 臨機応変さ
私が感じたこと
熱意もあり、自身を的確に評価しすごい。心配しなくても、きっとあなたらしい、
賢い真面目な人
賢い真面目な人の傾向
頼り方が分からない
賢くて真面目な人は友達から頼られることが多く自分から相談する場面が少ないです。頼られることが増えると自分でも「頼りになる人」と無意識に自覚してしまいます(レッテル効果)。頼られる人は弱いところを見せにくいものです。その機会が減ることで、頼り方もよく分からなくなってしまいます。
相談のタイミングが遅い
「頼られる人」「頼られる機会が多い人」は頼る機会がおのずと減ってしまうため、自分で物事を判断しようと考えます。確かに賢いのである程度解決できてしまいます。ただ、自分では解決できない内容については頭が煮えたぎるほど考えます。周りの人からすれば「頼ればいーじゃん」「相談すればー」という些細な行為なのですが、それを今までやってこなかったため簡単ではありません。そのため相談するタイミングが遅れトラブルを起こすことがあります。
思考の傾向
相談できず自身で思考することに没頭してしまいます。賢いので解決も順調ですが、自分自身の世界にも没頭しやすいです。歳をとればとるほど柔軟な思考はできなくなります。それが過度であればあるほど、社会に出た時に人との関り、または自分の能力以上のことを求められたときに難しさを感じます。今まで頼られていた人が突如「自己判断するな相談しなさい」「臨機応変にやれ」と言われます。建前では「分かりました」本音は「臨機応変ってなんだよ!」
- 教科書のような答えがあることを好む。一問一答が得意。
- 平均以上の判断力で、ある分野に特化している。
- 木を見て森を見ず。細部に気をとられ全体が見えていない。
対策
30歳を過ぎると性格は変えられないと言われることが多いですが、下記のことを意識すれば、その限りではないと思います。実際、当サイトを運営し、学生や療法士の方とやり取りをする機会を持ち多くを学び実践できています。
- 自分でできること・できないことを知る。
- できることで、できないところを補う。
- 視野を広げる。
相談してくださった学生さんはすでに 1. はできていました。自分の問題に直視し改善しようとする、視野を広げようとする意識が備わっていることが、この学生のすごいところだと思います。また、以前も紹介しましたが、相談する力も持っています。陥りやすい傾向さえ分かっていれば問題ありません。
視野を広げる方法
- 色々な分野の遊びや仕事、ボランティア等を行う。
- 年代の違う人とおしゃべりをする。
- 対策の1-2をしたうえで、あなたを否定する人と付き合わない。
あなたを否定する人は思考の柔軟性が低いから、あなたの考えを認められないのです。「言語聴覚士に向いてない」なんていう人はデリカシーがないか思考の柔軟性が低い人です。
学生さんと私の関係
[speech_bubble type=”fb-flat” subtype=”L1″ icon=”ST.jpg” name=”養成学校の学生さん”]学校の先生には、私は自分で言うのもなんですが、進路にかかわる問題は学校の先生と相談した方がよいと思います。しかし、それができない人の為になれば良いなと思って、このサイトを運営しています。「読者目線に立って」を意識しています。学生のこの言葉は私の思いをついた、ものすごくうれしい言葉でした。今後も頑張って行けそうです。
あなたも気兼ねなく質問していただければと思います。